2015年11月14日土曜日

新・旧ミクロン7×15

 オリジナルの7×15 8°
汚れに見えるのはメッキが剥げて下地が現れている部分。
J-B7は日本に多くの双眼鏡メーカーがあった頃の生産者(Nippon Kogaku Kogyo Co. Ltd.)の識別表示らしい。

 復刻版7×15 7°
 表示も接眼レンズの大きさも違うのに視野の広さはほぼ同じ。
表示の違いは規格が変わった?



 復刻版の方が、コーティングの違いの分視野が明るい。
収納ケース材の皮革臭もない。


VIXEN SG2.1×42 と 新・旧WideBino28

 VIXEN SG2.1×42 …


視野周辺の恒星像は彗星みたい。ジャンケン後出しの上重くて高いのに…

 白WideBino28 …


上の写真でも対物レンズが良く光っているのが判る、当然輝星は…

 現行の黒WideBino28



 黒WideBino28の対物レンズの外周リングを外すとΦ46P0.75のスレッドがある。
これを利用して、WideBino28専用アダプタより安価なカメラ・フィルタ用リングの組み合わせて、2インチバレル用のフィルタを取り付けることができる。
 白WideBino28のリングは接着されているらしく外せない。
 また、SG2.1×42のスレッドは独自規格(Φ47.5?)のため、ビクセンがちゃんと考えてくれるまでフィルターの使用はし難い。

 バックヤードプロダクツ製のワイドビノゴーグル。これは白・黒両方のWideBino28で使える。Limited版(赤?)WideBino28はダメらしい。



 フルフェイスカバーの上にワイドビノゴーグルを装着。
どのように言い繕っても、絶対怪しい…


2015年9月20日日曜日

地上接眼鏡 テレストリアル・アイピース

 手放してから久しいが、ケンコーの初代ムーンライト型(D60mm/f800mm)を使っていた時期がある。
それにはT-18mmという地上接眼鏡:テレストリアル・アイピース(Terrestrial Eye-Piece)が付属していた。
 ある時、分解掃除しようとして眼レンズを外したら、中のスプリングによって一気に部品がはじけ飛んだ。結構複雑な構造で、半ベソかきながら、ああでもないこうでもない、と試行錯誤しながら組み立てた記憶がある。

 地上接眼鏡は、「主鏡による上下左右逆像をさらに上下左右逆像にする望遠鏡」と解説しているサイトがあるが、マグニファイアーと異なり単独で覗いても何も見えないし、四苦八苦して組み立てた各光学部品の説明にもなってない。

 近年、リレーレンズを応用した機材の製作について考えていたとき、ふと地上接眼鏡もリレーレンズを利用しているのではないか、と思いついた。事実を知りたくて検索したが、光学的仕様と製造品質を混同して地上接眼鏡=粗悪品扱いするサイトばかりで、構造について参考になるものが見つからなかった。

 現在はほとんど製造されていないようで、コルキットの別売パーツとして販売されているだけだ。オークションでも地上接眼鏡単体の出品はほとんどなく、あっても非常識な開始価格だったりする。最終的には分解調査するのが目的だから、カビありジャンク品で十分なのに…

で、ようやく入手できたのがこれ。

  • 長さ195mm
  • 最大直径27mm
  • 重さ56g
 ただジャンク品ではなく実用品だったので、本格的な分解は後回しにすることにした。


 実測した見かけ視界は31度前後だった。
 これが製造されていた当時のツァイス・アッベやケルナーの見かけ視界が40度以下だったから無茶苦茶に狭いわけではない。なんたって近寄りにくいターゲット、例えば鳥や獣なんかをウォッチするための接眼鏡なのだから…


 対物側のバレルを外して眼レンズから覗くと、15倍前後の上下左右逆像の顕微鏡であった。
 眼レンズ単体は16倍前後のルーペだ。
鏡筒部分だけなら上下左右逆像の5〜6倍のルーペ………

 ………実は、これらの特徴を備えたものを既に所有していた…


 タカハシ FM-60 ピント合わせルーペ。
主な用途は高倍率ルーペだが、バリフォーカル・正立アイピース(約4〜6mm)としても使える。
こいつの見かけ視界も30度強だ。
なぁんだ、タカハシも地上接眼鏡、売ってたんじゃん。

2015年9月10日木曜日

LB150 40×150 ED-SX on ニコン・ピラースタンド


 アダプターが届いたので、ドットサイト・ファインダーを取り付けたばかりのLB150をピラースタンドに載せてみた。

 今回届いたニコン20×120 III型用大型スタンドアダプターはΦ180mmで、LB150シリーズ用架台のΦ200mmより 一回り小さいが、普通の使用には支障ない。


 総重量50kgを越える。大型のキャスターが欲しい。





2015年8月28日金曜日

ニコン ピラースタンドが来た

 盆明けにLB150用のニコン・ピラースタンドを発注した。
納品まで一ヶ月はかかると覚悟していたので、納期未定のメールを受けても気にしていなかった
が、そのメールを受けた日の夜に発送の連絡。発注から一週間目だった。

 早速開梱する。ビニールや発泡スチロールを使わない梱包が潔い。

 北側の脚だけにフランジがついていて、残りの脚はフランジの下にM10キャップボルトでネジ止めする。
大径ネジなのに油をつけなくても指だけでスムーズにネジ込める。ネジ加工後の後始末がちゃんと行われているのだろう。
 ピラー部内側の塗装はとても薄い。この点だけはEQ6Prp用ピラーの方が良い。

 ピラー部のフランジは溶接ではなくM4+ネジ止め×4だった。
M4+ネジを外すと、ネジの頭で隠れていた部分も塗装されていた。
ピラー部とネジの頭を別々に塗装しているわけだ。

 ピラー部の直径は102mm。フランジの直径は150mm。P.C.D.は124mmだ。
体重計で計ると、約27Kg。カタログどおりの重量。

 採寸してから架台アダプタの手配を行う予定だったから、LB150はまだ搭載できない。
代わりにありあわせのパーツでAXD赤道儀を載せてみた。

AXD赤道儀用の架台アダプタも手配しようかな。

2015年8月19日水曜日

AXD赤道儀 on EQ6Pro用ピラー脚 with AXDハーフピラー

 AXD赤道儀本体はEQ6Pro用ピラー脚にすんなり載せることができたのに、AXDハーフピラーはなぜか固定できなかった。EQ6Pro用ピラー脚直載せだと不動点高が不十分なので、EQ6Pro用ピラー脚にAXDハーフピラーが固定できない原因を調べてみた。

 するとAXDハーフピラーの固定用♀ネジは20mmしか切られておらず、25mmあるEQ6Pro用ピラー脚の固定♂ネジの先端がつっかえて隙間が空いていた、が原因だった。AXD赤道儀本体は十分な♀ネジが切られているのに…

 別件だが、AXD-TR102三脚に合わせて作ったM10固定ネジが、規格寸法ちがいが原因でAXDハーフピラーには使えなかったという事実もある。工作精度を云々する以前に、規格・設計が行きあたりばったりなんだよ〜

 AXDハーフピラーの固定用♀ネジはもともと貫通穴に切られている。
 だからわずか5mm、M12タップでネジを切り増せば問題は解決。
 アルミインゴットだがらあっという間に増切り完了。

H-IIBロケットみたい…

2015年6月25日木曜日

TG-SPII赤道儀とAYOtraveler経緯台

 TG-SP赤道儀とAYOtraveler経緯台については以前のアーティクルで説明した。
 これらにPENTAX 75EDHFやLunt LS60Tを搭載して気持よく使用するために、いずれもバランスウェイトが必要だ。

 TG-SP赤道儀用にTG-SE(ドイツ式赤道儀化部品)を購入したが、付属ウェイト(0.6kg)だけでは足りなかった。
 AYOtraveler経緯台には自作のシャフト・ウェイト(0.9kg)を使っていたが、こちらも不足気味だった。
 TG-SEのシャフトはM10、AYOtravelerのシャフトはM12と取付に互換がない。
 それぞれ専用のシャフトやウェイトを持ち運ぶのは御免こうむりたい。

 数日前、M10♀とM12♂のスレッドを持つΦ16mmシャフトを入手したので、ちょっと工作してみた。

 TG-SP+TG-SE=TG-SPIIにΦ16mmシャフトと1.2kgのウェイトを付けたところ。
鏡筒は、ビクセンのアクセサリー・バンドとアルカスイス互換のシューで架台に固定している。
三脚はSLIK PROFESSIONAL DESGIN II + 自作の短パーンハンドル。
エレベーターも使用できる、ちょっと観に手頃な組み合わせになった。



 AYOtraveler経緯台にΦ16mmシャフトと2kgのウェイトを付けたところ。
 雲台を使用しない場合は、脚部と鏡筒の干渉を避けるためにエレベーターをあげる。






この状態のAYOtravelerの中央アーチに手をかけて持ち上げると丁度バランスがとれる。
持ち運ぶ際にはとても便利な配慮だ。

2015年5月19日火曜日

AXD赤道儀 on EQ6Pro用ピラー脚

LB150 40x150 ED-SX が来てからはSUPER-BINO 150DXの出番が減り、EQ6Pro用ピラー脚にはAXD赤道儀を載せることが多くなった。

VSD100F3.8を載せ、SybGuider II による自動ガイドの試験をしているところ。

 三波長同時観測太陽望遠鏡を搭載したところ。
 11インチのアリガタに光軸を合わせて固定したアリミゾで3本の鏡筒を搭載している。


3本とも焦点距離が500mmで、比較のため天頂プリズムによって常に左右逆像にしている。 天頂プリズムをつけるとBaader Hyperion Zoom Mark IIIでは筒外焦点距離がたりないので、PENTAX 75EDHFにはXF ZOOMを使っている。

NERIUS 150EDTを搭載したところ。



これで天頂付近を見るときは、プロワークチェアスウィング PW-600Sを最下段にセットする。
でもあと30cmくらい不動点高が欲しい。

2015年4月12日日曜日

SUPER-BINO 150DX vs LB150 40×150 ED-SX

SUPER-BINO 150DXについて検索し、このブログに辿り着いた人が案外といる。
フジノン LB150 40×150 ED-SXを入手したので、SUPER-BINO 150DXと比較してみた。

金星を視ているところ。
SUPER-BINO 150DXは90°対空双眼鏡、LB150 40×150 ED-SXは直視双眼鏡だから、それぞれこれくらいの不動点高が一番覗き易い。
LB150 40×150 ED-SXの架台は最大仰角80°だから天頂付近は見れない。まぁ、無理に見ても首と膝がとても疲れる…

鏡筒の架台への搭載しやすさは圧倒的にLB150の方が楽。でも垂直クランプレバーが接眼部から遠いので観望時の操作性は一長一短かな。
LB150の三脚はMEADEの大型シュミットカセグレン用三脚にアダプタを取り付けたものと同等に思われる。
 
鏡筒重量は、SUPER-BINO 150DXが約23kg、LB150 40×150 ED-SXは約18kg。この5kgの差は、組み上げる時にはかなり効く。
フードを除く対物レンズの位置で鏡筒を揃えてみると、ほぼ同じ焦点距離のようにみえる。

ほぼ同倍率で覗いた結果、惑星の観測にはLB150 40×150 ED-SXの方を選択するしかない。
一般的な観望会なら実視界2.7°の対空双眼25×150 EM-SXが最適だろうな。
 
でも観望用と割り切って絶対に惑星は見ないと決心してるならSUPER-BINO 150DXを選択する意味は十分あると思う。
さらに、できればSUPER-BINO 150DX用にスライディング・ルーフの観測小屋も揃えたい。