2013年11月19日火曜日

アイソン彗星と水星、そしてしし座流星群

このごろこいつのために早起きしている。
アイソン彗星(f1500mm 2013.11.19.05:24 JST)
ついでに、明けの水星。
水星(f1500mm 2013.11.19.05:46 JST)
今朝は、しし座流星群に属する大流星も見ることができた。これは写真ない。

2013年11月12日火曜日

シールド付き銃座?

太陽を見るときは野球帽で太陽光を遮ると良いよ、とZIZCOで教えてもらった。
でも天体望遠鏡のように突起の多い装置のそばでの帽子はかなり邪魔なんだ。
で、一工夫。

どこかで見たような?と感じてはいたけど、戦場で射手を守る防弾板みたいだってこと気付いた。
このサン・シールドは平時に視界を守ってくれます。

ペンタックスPF-65EDA

ニコンのフィールドスコープ用アイピースを購入して以来、フィールド/スポッティングスコープが気になっていた。
天体望遠鏡の光学機器としての完成度は依然として低い。初心者が一人で組み立てて、天体を見ることができないのだから...

で、ペンタックスPF-65EDAを入手してみた。
装着しているアイピースはニコンのMC 20x/25x/25x(約18x)。
搭載している架台はAOK AYOtraveler。
フリーストップがベストマッチだ。



ハイペリオンマークⅢZOOMはピントが出なかったので。仕方なくXF-ZOOMを購入した。
XF-ZOOMのバレル先端の切り欠きが、PF-65EDAのコレット奥の突起と咬み合って
ズーミング時にアイピースが回転するのを止めている。
さすがペンタックス。




















ただ、XF-ZOOMの光学性能は色収差や球面収差が大きい。
スポッティングスコープ用だからね、天文用じゃないからね、と説明書に言い訳が書いてあるくらいだし。

ニコンのフィールドスコープ用アイピース

天文用アイピースのバレル直径は一般的に31.7mmと考えられているが、実は1¼インチ≒31.75mmである。ビクセンなどの国産スリーブは31.7mmを前提に製造しているらしく、この0.05mm差が厳冬期に入れられないアイピース(古いタカハシ製)を生んでいる。

某量販店で中古より安く新品が販売されていたを見つけ、ニコンのフィールドスコープ用アイピース MC 20x/25x/25xを2個購入した。
ニコンのフィールドスコープを持っていないので、天体望遠鏡かスーパー・ビノで使用するわけだが、BORGの天文用アダプターは既に絶版だし、なによりこのアイピース、Oリング押さえつけ用のツバの位置に焦点がある。
出来の悪いアダプターでこの位置を変えたくない。

一般的にネジ山の直径はスムーズにねじ込める様、0.1〜0.2mm公称値より小さくなっている。
旧式のニコンのフィールドスコープ用アイピースは、Φ32P0.75mmのネジとOリングで本体に固定する。
つまりフィールドスコープ用アイピースのネジ山はΦ31.8mm前後と言うことだ。
ということで、Oリングをずらし、少しネジ山をさらってみた。

 









これでスリワリ式はもちろん、海外製バレルのほとんどで使用できるようになった。
本来の用途でも酷使されたものと同様、防水性は劣るが使用できるはず...

天文用に使用したところ、焦点距離21mm前後、見かけ視界60°前後の無理のない仕様で、色収差もなく、周辺像の乱れも少ない、優劣判定の基準として使用できるアイピースだった。
NAVシリーズではなく、こちらを天文用として販売すれば当たり外れの激しい海外製アイピースは要らなくなるのにな...

2013年9月19日木曜日

京都こと座めぐり(黄昏流星群8より)

9月16日は京都にいました。
目的は、これ↓を覗くためでした。(3年前の写真)
でも当日の京都は台風の爪痕大きく、観望会はあっけなく中止。
台風一過の夜空は澄んでいて、京都御苑での月がきれいでした。
平安貴族の見た月もかくありなん...
翌日、特に予定もないので京都こと座めぐりを実施。
まず、妙覚寺。
次に大徳寺。
そしてベガこと鹿苑寺。
最後は引接寺。
京都わし座めぐりは、前回の観望会の時に南禅寺のみお参りしてました。
今回は、吉田神社だけ。
山道が暗くて遭難するかと思いました。
 残るは、
  • 上賀茂神社
  • 曼殊院
  • 詩仙堂
  • 知恩寺
  • 真如堂
  • 安楽寺
 次回こそ45cm鏡を覗くぞ。

2013年9月5日木曜日

観望会向け接眼パーツの試作


ペンタックスXL・XWシリーズのアイピースには欠点がある。
眼レンズからアイレリーフ(20mm)分離れてド真ん中から覗かないと、視野がケラレたり、最悪ブラックアウトする。

アイレリーフ位置に眼球が来るよう純正の目当てをセットしていれば、ほとんどそのようなことは発生しない
が、観望会には眼鏡使用者や幼児も混在して交互に覗く。
そのたびに目当て位置を変更することは、手間、所要時間、ネジ部分の耐久性の上でも避けたい。
さらに焦点位置をあまりいじらせたくないので眼鏡をはずせともいいたくない。

簡単に付け外しでき、幼児も覗きやすい目当てを考えてみた。
また携帯電話などでコリメート撮影させるとき、 眼レンズをキズ付けられないよう保護することにも使いたい。

ボーイスカウトの指導者だった頃、工作によく使ったアルミ缶をハサミで切り、底に穴(12mm)を開けた。
切り口の保護と遮光、内径の調整のためにフェルトを貼った。

このままだと眼レンズから10mmくらいしか眼球が離れないので、足りない分の底上げと迷光処理と(お酒)表示の隠蔽(^^;;を後で行う予定。
ましこ天文台(スペース250)は XL-40、21、14mmを使用しているが、手許にはXWアイピースしかない。
XLの鏡胴外径がわからないので、XWにはまだ緩いが、とりあえずこのままXW-20に被せてみる。

Φ12mmの覗き穴では眼レンズから10mmの位置のままだと視野が少しケラれるが、20mmまで離せばケラレはあまり目立たない。
覗き穴にピッタリ顔を付けても眼レンズには触らない。
アルミの地色のおかげで、薄明かりでも幼児が覗き穴を見つけやすくなるのではないか、とも予想している。

厚紙でカップラーを作り、くぼみにはめ込んで撮影レンズの位置を規制すれば、さまざまな携帯電話での手持ちコリメート撮影もできるようになる。

2013年6月3日月曜日

500line/mmの回折格子

65mm以下のレンズならAPS-Cでも、光源と500line/mm回折格子の一次スペクトルを同一画面に収められるのではないかと思いついて実験した。
夕陽。当然連続スペクトル。
近所の街灯を撮影。
奥(左)は輝線スペクトルで従来の蛍光灯。手前は連続スペクトルでどうやらLED光源らしい。
これゃ、ALPフィルター、役に立たんじゃん。
一番明るかった土星のスペクトル。
写野にない民家の窓明りの方がはっきり写っている。

2013年5月25日土曜日

2インチ天頂プリズム

天頂ミラーに押され天頂プリズムが絶滅危惧種化している。
国産2インチ90度天頂プリズム(販売終了品)や笠井TR.の様に販売終了してウェブ落ちしたサイトもある。
天頂プリズムは生産性や重量以外にも、F6クラス程度なら影響ないが極端な短焦点鏡だと偽色が出る場合がある。
でも光路長のせいで天頂ミラーが使えず、鏡筒を切断したり天頂付近を諦めなければならないような機材にとっては、そんな欠点は些細なことだと思うのだが。
今は上記天頂プリズムと同じハウジング構造のBORG【7319】に、別途手配した直角プリズムを入れて使っている。
このおかげで光路長は110mmから実測約89mmに短縮し、手持ちの1¼ 天頂ミラー(実測95mm)よりも短くなった。

現行品の ケンコー・トキナー 2インチ90°天頂ミラーも同じハウジングのように見えたので、入手して分解してみた。
BORGのミラーはフタとの間のウレタンシートでハウジングに圧え込まれていたが、こいつはコーキング剤でフタに接着されている。はみ出したコーキング剤はフタとハウジングの間も接着していた。
写真はカッターナイフで切り開いたところ。
左側は 直角50mm(斜面部約70mm)のプリズム。Edmund optics直角 (90°偏角)などから入手できる。
カッターナイフでミラーも切り離し、しがみついているコーキング剤を削り落とす。
プリズムを落し込む。

ゴム系の緩衝材は硫黄成分がこわいので、DIYショップで買った天然スポンジで抑えこむ。
でもスポンジは経年劣化するので、直接プリズムには触れないよう、プリズムを包んでいた紙の切れ端をはさむ。
2インチ天頂プリズム
75EDHFで光路長がBORG改と同程度になったのを確認した。

【追記】
この記事を見て書いたと思われる天頂ミラーの商品説明をヤフオクで見つけました。
この天頂ミラーのハウジングは、BORG改の89mmに対し光路長96mm以下にはならない、似て非なるものでした。
また、Synta系パーツはよく仕様変更されるため、いつもこの通りに改造できるとは考えないでください。
改造のリスクは自らが負うべきものであって、改造を他人に勧める行為は慎むべきだと思います。
【追記】
またヤフオクで、改造品を国産メーカー品と偽って販売する者まで出てきた…

2013年5月22日水曜日

フィルターの効果

手持ちのフィルターの透過光を、直視分光器で観察してみた。
まず、干渉フィルター

ALP2とALP1はメーカ不明の対光害フィルター。アイピースの焦点面前につけているためか、赤と緑の二重像に見えるのが気になっている。
UHCはZhumel、O-IIIはbaader製品。アイピースにつけるとほぼ緑の単色光のように見える。
MARSはSirius製品。見た目あまり効果を感じない。Na-Dのカットだけかな。
COMETはケンコーのコメットフィルター。なるほど2枚セットで販売してたわけだ。

カラーフィルター

SR-64はケンコー製。ヤフオクで下手な干渉フィルターより高値がつけられていることがある。
R-1はWalzブランド。少しオレンジがかった感じに見える。
R,G,Bはケンコーの3色分解フィルター。この画像だけで見ると他のフィルターの代用品になりそう。

2013年5月20日月曜日

自作グレーティング


500Line/mmと1000Line/mmの回折シートを入手して実験していたが、500Line/mmでも回折角は20°以上になる。

眼視はともかく、撮影するためには遮光と重量バランスを考えたカメラの支持器具が不可欠との結論に達した。


ロンキーテストとはどんなものか試してみたいと考えて、レーザプリンタでOHPフィルムに印刷して100Line/inchのスクリーンを作っていたが、当然、評価に役立つものではなかったので作りっぱなしで放置していた。


その自作ロンキー・スクリーンを75EDHFの対物レンズの前に付けているフィルターホルダーにはさみ、10秒間M42を固定撮影したのが以下。
約4Line/mmの回折格子は、眼視での効果はほとんどないが写真だと意外と面白い。
40〜80Line/mmくらいあれば画角いっぱいに分散するのだが、プリンタではせいぜい10Line/mmまでしか印刷できない。
眼視での効果が少ないから市販品も小さなスライドサイズしかない。困った。

2013年5月18日土曜日

2013年5月17日の月面X

上弦の月の欠け際にある隣接した複数のクレータが「X」の形に輝く日が年に数回ある。
その日に当たる17日の18時から22時ころまで観望していた。
眼視では19時頃にはすでに「X」に見えていたが、19:12分の写真ではまだ右上が欠けている。
感光素子のラティチュードが狭いのだろう。
この撮影のあと先日入手したR-64フィルタを装着した。
19:53分の時点ではまだ繋がっていない。
20:29、写真でも繋がった。

20:54視野中央に「X」が輝く。

 21:50左上が途切れた。
次回は11月10日19時前後の予報

2013年5月7日火曜日

ビクセン HAL-130三脚が来た

SUPER-BINO 150DXを搭載しているスリックのプロフェッショナルデザイン2三脚は、自分がぶら下がってもびくともしないことを実証済みだが、所詮W3/8ネジ一本で30kgあまりを支えているわけで、観望会などで不慣れな人に触れさせることは恐ろしくてできない。
それで、生産中止によって新品の入手ができなくなっている、ビクセンのHAL-130三脚の中古を入手した。
本当はHAL-110かできれば70の方がSUPER-BINO 150DXを搭載しやすい高さなのだが、130でも搭載できない高さではなさそうと判断した。
写真などではペンタックス三脚のパチもんみたいに見えていたのだけれど、それは誤りだった。






















早速SUPER-BINO 150DXの架台を搭載しようとしたら、方位微動突起の下部が太くて入らない。
鋳造品の強度を稼ぐための工夫じゃないかとは思うが、困った。
仕方ない、ヤスリの出番。
方位微動突起の逃げ溝を約5mmを広げた。
開脚角度が大きいのでSUPER-BINO 150DXを搭載してもかなり安定している。
これで、観望会に持って行くことができる。

三波長太陽望遠鏡用の経緯台は無加工で搭載できた。

2013年4月22日月曜日

ペンタックス250SDで太陽と土星を見よう

春・秋の陶器市にあわせて、ましこ天文台特別観望会が開催されることになった。
いつもは「フォレスト益子 益子町天体観測施設スペース250」という公式名称で
天文ガイドに公開日が告知されているのだが、春の特別観望会は告知が間に合わなかったようだ。

春の特別観望会の期間は4月26日〜5月6日。
日中は太陽プロミネンス、夜は土星を観望してもらう。
土祭の臨時特別観望会のときの写真をもい一度。
特別観望会の期間しか昼は公開しないから、この状態はめったに見ることができない。


 
サブスコープは105SDと奥に見えてる75SDHF。
200SDは何台も製造されているけれど、ペンタックス250SDは一台しか製造されなかった。
来年は開所20周年だそうだからまだ19歳なんだね。

2013年4月3日水曜日

NERIUS 150EDTの接眼部改造

天気が悪い。
で、NERIUS 150EDTにペンタックス67のカメラ・アダプタを取り付けようと思う。

NERIUS 150EDTのドローチューブ先端にM74P1.0のネジを備えた回転装置がある。
GS-250RCのドローチューブのネジ径はM77P0.75とM74P0.75なので互換がない。
そもそもなぜ望遠鏡メーカはコスト的に有利なカメラ部品の規格にあわせてパーツを設計してくれないのだろう。
ドローチューブ先端の回転部分のイモネジを外してみると、最大Φ84mmのテーパーが現れた。
Solarmax-70に使えないかなとヤフオクで仕入れ、結局使わなかったコッキンPアダプタ82mm用の外径が84.2mmだった。
ミゾの両側をヤスリでゴシ、ゴシ、ゴシ、ゴシ、
テーパーを付けたコッキンPアダプタと77-82ステップアップ・リングを接続する。
ドローチューブ先端の回転装置のテーパ部分を外し、代わりにハメ込む。
 イモネジで固定して、ペンタックス67のカメラ・アダプタの77mm部分と接続する。
ドローチューブをほぼ伸ばしきるだけで無限遠にピントが合った。
これで接眼部の付け根とドローチューブ先端、そして67カメラ・アダプタ、またアダプタKにも回転装置がついているので35mmで撮影するときは4か所で回転できることになる。
ほとんど意味はないが、なんか豪華。